長崎で15年以上日本ミツバチを飼っている人(田島さん)が行き着いた巣箱を改良しました。
田島さんが行き着いた巣箱のサイズは、
素材:カラーコンパネ
縦190ミリ
横240ミリ
耐用年数:6〜8年
部品点数が少なくホームセンターでカットしてもらうので機密性が高く組み立てが簡単です。
コンパネ自体には、スムシが入り込まないという利点があります。
欠点として、材自体の通気性が乏しく吸湿性も低い、おまけに機密性が高くなるので結露する。
田島式は、内検&掃除などが気軽にできるようになってないので、巣箱内にスムシが涌きやすい傾向がある。
これらの欠点をカバーするために、
継ぎ箱の一面を2ピースに改良して開け閉め出来るようにして内検を容易にする。
巣くずなどが床下にストレートに落ちるように底板をカットし、6ミリの金網を貼る。
巣門高は、スズメバチ対策もかねて5〜6ミリとし、巣門は前後に設け巣門高調整バーは交換式にする。
これで、蜂は前後の巣門及び金網の、好きな所から出入りできるようになります。
継ぎ箱にある隙間は、夏場の自然換気も兼ねており、ま〜蜂が不要だと思えば塞ぐと思います。
※待ち桶として設置する場合、巣門高は8〜10ミリくらいにして入居後に低くします。
春の分蜂時の捕獲群は、50日程度で一度採蜜する。
翌年の分蜂後に採蜜する。
分蜂後は、蜜量が少ないですが、基本的に人間はその残った少量の恵みをいただきます。
また、通常入居時は2段、途中継ぎ箱を1段足して計3段で越冬し翌年分蜂後に1段採蜜する!というサイクルになりますが、強群の場合4段になる場合があります。
その時には秋に採蜜しても構わないが蜜量不足によるリスクに気をつけるようにする。
リスクを考えたら、分蜂後の採蜜がベストです。
田島さんの話では、15年間で逃去はゼロ!
寒さによる消滅が2群!だそうです。
巣くずがストレートに落ちるように段差を極力無くす!ことに神経を注ぎました。
また、凹みを作らないようにします。
経験から凹みが出来るとそこにスムシが居着くのです。
さて、次はこの田島式巣箱を利用して、掃除機を使用した吸引式捕獲システムを作ります。
この田島式巣箱にミツバチを吸い込み、そのまま巣箱として使用します。
めんどくさがり屋の私が、もっとスマートな方法は無いものか?
と数ヶ月考えた末にピーンと来た方法です。
なんて合理的な方法なんでしょう! \(^O^)/
継ぎ箱は3段使用します。
吸引力を高めるために、隙間をガムテープで埋め固定します。
角をガードするためとガッチリホールドするために、ホームセンターから600ミリのアングルを買ってきました。
なぜか長さが偶然ながらぴったりです。
加工する手間が省けました。
下の写真は、底板の部分で掃除機のノズルや吸い込み口のジャバラを付ける部分を加工した写真です。
継ぎ箱にガムテープで固定した状態です。
横から見た状態です。
ほぼ完成です。
掃除機のノズルと吸い込み口を取り付けた状態です。
この状態で、スイッチを入れれば吸い込むことが出来ます。
吸引が終わったらノズル類を引き抜き、蜂が出てこれないようにプラ網をスライドしてから掃除機のスイッチを切ります。
そして、通気性を確保するために、継ぎ箱の隙間を埋めていたガムテープを剥がします。
捕獲及び作業が終わったら、ミツバチを置きに行きます。
下の写真のようにセットして、アングルを外し、底板に4ミリの巣門バーをいれます。
女王の逃去防止を兼ねていますので、数日後花粉を確認したら巣門の高さを上げてやります。
また、本来の底板に変えるのはこのタイミングでもいいでしょうしもっと早く、夜に箱を3段から2段にする時でもいいと思います。
このシステムは、まだ出来たばかりで一度も現場で使っていませんが、多分うまくいくと思います。
なお、床下などで巣箱を引きずる場合は、巣箱を毛布などで巻いて傷が付かないような配慮も必要かと思います。
また、脚立などでの作業の時には背中などに背負う工夫をする予定です。
2010.04.14、修正をしました。
分封捕獲した群の採蜜は、捕獲後50日くらいで採蜜すると書いていましたが、再聞き取り後おすすめできないことが分かりました。
田島さん、ちょっといい加減な所がありました。
リスクを考えると翌年の分封後がベストです。
また、巣箱や蜂児捨てについての新記事を近日中にアップします。